「のれん」が持つ2種類の意味とは

のれんの活用法のれんは漢字で表わすと暖簾になります。

もともとはのんれんと言ったそうですが、だんだんに変化してのれんになりました。

暖という漢字が使われるのを見てもわかるように、のれんは本来、寒さを防ぐ目的のものでありました。

 

その後、日光や風を避けたり、外から中を見えにくくする目的でも使われるようになりました。

現在は一般のお宅でも使われますが、のれんというと商家の店先を思い出す方が多いと思います。

 

見えにくくする

はじめは寒さや日光からお店の品物を守るために店先に吊るされるようになったと考えられますが、
そのうちのれんに店の屋号などを染める事によってお客様に店を認知していただくという意味も加わるようになります。

のれんという言葉を使ったことわざなどに商売に関するものが多いのは、一般に認知されるきっかけが商家からだったからです。


現在でも店先にのれんをかけられている方は多く、お店の目印になるという
役割ももちろんありますが、のれんがあるかないかで見た目の雰囲気も全く違います。
また、少しずつ使用される幅も広がり、考え方も変わってきています。

 

 

由来はもちろんあののれん!「のれん分け制度」はフランチャイズとどう違う?

 

のれん分け制度とは、長い年月務めていた従業員に対して
店舗の商号を使用することを許可して独立させる制度のことです。


フランチャイズは対象者が第3者であるのに対して、のれん分け制度は
対象者が従業員であるという点が違います。


また、フランチャイズと比べて、のれん分け制度のほうが
独立するときの負担が少なく、自由度が高い場合が多いです。


のれんという言葉には、修行したところで得た技術や経営などに関する経験や知識、
その企業の歴史や知名度などのブランド力、地理的関係などから得ることができる利益という意味合いがあります。


のれん分けは中小企業や中堅企業の中堅・中小企業の多店舗展開の方法として非常に有効なやり方です。
しかしその一方で、相続トラブルや経営方針の違いによって関係性がこじれてしまい
分裂してしまう場合もあるので注意が必要です。

こういったリスクを防ぐためにも慎重に検討して、契約書上にもしっかりと記載する必要があります。


知れば知るほど奥が深いのれん


そういった歴史を持つのれんですが、現在でもその形はほとんど変わることなく
愛され、活用されつづけています。


短いサイズ


昔から、水引のれんや半のれんといった一般的な長さよりも短いものは
商売においては「入りやすさ」を表していたり、また白色が使われているのは
薬屋や砂糖を使っているお菓子屋などの意味を持っています。


このような役割、考え方を大切に残しながら、少しずつ新しい方法も加わって
のれんは受け継がれています。